葬儀のマナー
葬式後やってはいけないこととは?忌中・喪中の違いについて
2023.02.20
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「喪中と忌中って何が違うの?」
「葬式後にやってはいけないことは何?」
このような悩みや疑問を抱えている方も多いでしょう。
葬式といった凶事があった際には、神道では穢れを避けるために元々家を締め切って閉じこもるといった作法があったようです。
ただ昨今ではこのような風習は薄れているため、普段の生活でマナー違反にならないように気をつけなければなりません。
当記事では喪中と忌中の定義を確認しながら、どのようなことを葬式後に行ってはならないのかを解説していきます。
喪中と忌中の定義を確認しよう
葬式後にやってはいけないことを確認するまえに、喪中と忌中の違いを知っておく必要があります。
これらの考えは日本の神道から来る教えで、仏教が伝来するまでは葬儀があると全部屋の窓を閉めて外に出ないといった生活も送られていました。
ただ、昨今ではこのような厳しいしきたりはなく仕事や遊びもできるのですが、最低限押さえておかなくてはならないことを以下では解説します。
忌中とは
忌中とは葬儀を行っている時期を指していて、一般的に亡くなった日から四十九日を「すぎる」までの期間です。
亡くなった方との関係性で忌中の期間が異なる点には注意しましょう。
具体的な期間をお伝えすると以下のとおりです。
・配偶者・父母・子供:50日
・祖父母・孫・兄弟姉妹・配偶者の父母:30日
・曽祖父母・曽孫・おじおば・甥姪・子供の配偶者:10日
なお、忌中の考え方は血の濃さによってことなりますが、一緒に住んでいた方が亡くなった場合には一律50日として考えられるため注意しましょう。
喪中とは
喪中の考え方は端的にいうと、亡くなった方の追悼を行う期間です。
なお、喪中の考え方が浸透したのは意外と近世あたりで、徳川綱吉による服忌令が出されてからになります。
喪中の期間は忌中と同様に血の濃さによってことなりますが、住んでいる地域や風習によって異なることがある点にも注意が必要です。
今回はそのなかでもメジャーな一例を紹介します。
・配偶者:約1年
・父母・義父母・子:約1年
・亡くなった方の祖父母、兄妹姉妹:約3〜6ヶ月
このように血の濃さによって喪中の期間が異なる点に注意しましょう。
葬式後にやってはいけないこととは【忌中編】
では葬式のあとにやってはいけないこととして、忌中にやってはいけないことをまとめていきましょう。
具体的にやってはいけないことは以下のとおりです。
・慶事への参加
・神社への参拝
・旅行等のレジャー
・神棚を開けること
それぞれ解説していきます。
慶事への参加
忌中にやってはいけないことの一つ目は、慶事への参加です。
慶事とは結婚式や七五三などのおめでたいイベント全体を指しています。
もちろん、クリスマスといっためでたい雰囲気を全員で祝うといったことも控えておいたほうがいいでしょう。
仮に結婚式への招待状が届いたのであれば、「忌中につき」といった一言を添えてお断りするのがマナーです。
なお、結婚式を開催する側も忌中といった言葉が添えられていれば、マナーとして出席を強要するようなことはないでしょう。
神社への参拝
慶事への参加が他の方からのお誘いとするなら、神社への参拝は自らの行動を律っしないとマナー違反です。
そもそも忌中や喪中といった言葉は日本の神道から来ている言葉であり、神道は穢(けが)れを嫌います。
穢れとは神道の言葉であり、死といったものを避けるべきものとして捉えています。
そのため、喪中は神社への参拝は避けなければなりません。
一方、寺院に関しては穢れといった概念がないので、お参りを行っても大丈夫です。
旅行等のレジャー
慶事への参加と同様に旅行などのレジャー関係も忌中には控えておきましょう。
飲み会なども友人たちとおめでたい雰囲気を出してしまうため、基本的に避けるべきです。
なお、旅行等のレジャー関係に関しては、仕事上の付き合いで参加しなければならないといったこともあるでしょう。
ただ、このような場合には、以下のように丁寧な挨拶をすれば問題なく断れます。
【忌中における飲み会の断り方】
この度は飲み会にお誘い頂き誠にありがとうございます。
私事ではありますが、親族の葬儀から四十九日法要が済んでおらず、心の整理もついていません。
せっかくのお誘いではありますが、今回は辞退させて頂きます。
上記のようにはっきり伝えることで社内に嫌な雰囲気は流れず、逆にマナーを守れるといったところで好感度があがる可能性もあります。
神棚を開けること
忌中には神棚を封じておきましょう。
というのも、神棚は神様がいらっしゃる小さな神社という象徴のため、神社が家の中にあるといった認識が必要だからです。
忌中の神社への参拝が禁止だったように、穢れを避けるために神棚に半紙を貼って開けられないようにしましょう。
葬式後にやってはいけないこととは【喪中編】
続いては四十九日法要が終わり、約1年の喪中に行ってはいけないことを紹介していきます。
具体的な内容は以下のとおりです。
・明けましておめでとうの挨拶
・年賀状を出すこと
・正月飾りをすること
・おせち料理のなかでおめでたい食べ物を食べること
・初詣を控える
・結婚・入籍
忌中と同様になるべくお祝いごとには出席せずに済ませることが大切です。
明けましておめでとうの挨拶
喪中にやってはいけないことの一つ目は、明けましておめでとうの挨拶です。
というのも、喪中はめでたい年ではなく喪に服すことがまだ継続している最中だからです。
仮に喪に服しているときに、「明けましておめでとう」という言葉を使ってしまうと、喪中自体がめでたいことになってしまうため、注意しなければなりません。
喪中の新年の挨拶は「本年もよろしくお願いします」としておけば大丈夫です。
年賀状を出すこと
年賀状も新年を迎えた喜びを賀する(祝う)ことにつながるので、喪中は出すことを控えなければなりません。
仮に年賀状を出したい相手には年末に喪中はがきを出し、お相手からも年賀状が間違って届かないように配慮をするようにしてください。
正月飾りをすること
忌中・喪中ともに慶事は避けなければならないため、鏡餅や門松といったお正月飾りも避けなければなりません。
基本的にめでたい雰囲気を出すこと自体がNGになっているので、この基準に照らし合わせてイベントごとも控えるようにしていきましょう。
おせち料理のなかでおめでたい料理を食べること
お正月のなかでおせち料理を食べること自体はマナー違反にはなりません。
ただ、その中で紅白のかまぼこや鯛、伊勢海老といったおめでたい意味を含んだ食べ物を食べるのはマナー違反となります。
初詣は控える
当然ではありますが、神社への参拝がマナー違反となるので初詣も控えなければなりません。
神社によって喪中の方でも受け入れるかどうかは変わりますが、基本的には参拝に類することは控えておきましょう。
ただ、寺院でのお参りに関しては全く問題がないので、仏式にてお正月を迎えるといいでしょう。
結婚・入籍
慶事のなかでも結婚・入籍は晴れやかなイベントのため、基本的には避けなければなりません。
ただ、結婚や入籍は前々から決まっているものですし、両家のつながりを強くする儀式でもあるので亡くなった方が強く結婚を望んでいることもあるでしょう。
このような場合には、忌中を避けてしめやかに行うのであればかまわないといった考えもあります。
とはいえ、周りの親族の反応を見ながら相談して進めることをおすすめします。
キリスト教には喪中や忌中という概念はあるの?
喪中や忌中といった概念は日本の神道から来ている点を先ほどお伝えしましたが、キリスト教にははっきりとした考えはありません。
というのも、キリスト教において死は新たな旅立ちであり喜ぶべきものとして考えられているからです。
ただ、完全に喪中や忌中といった考え方がないかというとそうではなく、仲間内でパーティーをするといった派手なことは避けたほうがいいと考えられます。
ただしこの考えは日本の風習が根底にあるため、すべて共通ではありません。
親族やその他の友人とも相談しあい、祝い事をするかどうかを決めたほうがいいでしょう。
仏教には喪中や忌中といった概念がない
ちなみに日本人が勘違いしやすいのは仏教にも喪中や忌中といった言葉があると思ってしまうことです。
この勘違いには神仏習合の考えが根底にあり、間違っていることを恥じる必要はありません。
ただ、仏教のなかでもメジャーな浄土真宗にも喪中や忌中といった言葉がなく、寺院へのお参りも制限されていません。
そのため、神社への参拝は避けなければなりませんが、忌中・喪中であっても寺院のイベントに参加しても問題はありません。
喪中・忌中でもやって問題のないこと
最後の項目では喪中や忌中でもやって問題ないことを簡単にお伝えします。
具体的にやってもいいことは以下のとおりです。
・祈祷
・お正月以外の年中行事
・縁起物を飾ること
これらの行動は基本的に行っても問題はありません。
一点注意しなければならないのは、お正月以外の年中行事です。
年中行事といっても、クリスマスや何かしらの飲み会、レジャーなどは避けるべきでしょう。
というのも、晴れやかな慶事であることには変わりはないからです。
どれだけ許されているといっても、マナーとしてしめやかに行うことが推奨されるので、派手な旅行などは慎むことが大切です。
葬式後にやってはいけないことはたくさんある
今回の記事では葬式後にやってはいけないことを紹介してきました。
忌中や喪中といった概念は、仏教ではなく神道における考え方であり、穢れを避ける意味がありました。
海外と異なり仏教や神道を信仰する方が多い日本では、忌中や喪中のマナーを守らなければなりません。
様々なマナーがあるなかでも、特に注意すべきなのは行事が慶事なのかどうかです。
この点を確認してマナー的にお断りしたほうがいいのかどうかを確認するといいでしょう。