葬儀のマナー
密葬と家族葬の違いとは|密葬や家族葬の定義から解説
2023.07.11
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「密葬と家族葬って違うもの?」
「密葬は直葬と同じ形式では?」
「密葬と本葬の関係性を知りたい」
このように悩んでいる方も多いでしょう。
密葬と家族葬は、厳密にいうと違います。
当記事では、キリスト教葬儀社の観点から密葬・本葬・家族葬、さらに直葬やゼロ葬まで詳しく解説します。
密葬と家族葬の違いは本葬の有無
密葬と家族葬の違いは簡単にいうと、本葬があるかないかです。
密葬・家族葬・本葬について簡潔に書くと、以下のような説明になります。
・密葬は本葬前に家族のみでゆっくりお別れするもの
・本葬は関係者全員で行うお別れの会
・家族葬は親しい方のみ招くスタイルの葬儀
それぞれ詳しく見ていきましょう。
密葬は本葬前に家族のみでゆっくりお別れするもの
密葬とは家族や一部のごく親しい方のみ集めて内々に済ませる葬儀のことです。
大規模な葬儀を行うと、参列者の対応に追われてご遺族がゆっくりお別れできない場合が多いため、ご遺族の希望によって本葬の前に開催されます。
逝去された方が顔が広い方だった場合、家族葬を行うと葬儀に参列できなかった弔問希望者がひっきりなしに自宅を訪れることが予想されます。
密葬と本葬をセットで行うことで、関係者全員にお別れの機会を設けることが可能です。
ただし、近年では家族葬よりも簡略化された形式の葬儀を密葬と呼ぶ方もいます。
本葬は関係者全員で行うお別れの会
本葬は密葬の後に関係者全員を招いて行う葬儀です。
一般的に「お別れの会」とも呼ばれる、葬儀への参列希望者が非常に多い場合に選択される葬儀形式です。
たとえば、町の有力者が亡くなった場合、親族だけでなく町長や他の町の有力者まで葬儀に招待する必要がでてきます。
家族葬のみで済ませてしまうと、葬儀に参加できなかった多数の関係者からの反発が予想されるため、本葬というお別れの場を設けます。
家族葬は親しい方のみ招くスタイルの葬儀
家族葬は家族や親しい方のみ招いて行う葬儀です。
逝去された方とごく親しい間柄の方のみ招き、それ以外の関係者は参加を遠慮してもらいます。
特に感染症対策として人を大勢招きたくないご遺族に選択されたことで広まった形式です。2020年以降は50%もの方が家族葬を挙げたというデータもあります。
ご遺族が参列者の対応に追われずに心置きなく別れを惜しむ時間を取れるため、近年人気のスタイルとなっています。
密葬と直葬、ゼロ葬の違い
密葬とよく混同されがちな葬儀スタイルとして直葬やゼロ葬が挙げられます。
密葬・直葬・ゼロ葬の違いは以下のとおりです。
・密葬は葬儀や告別式を行う
・直葬は火葬のみ行う
・ゼロ葬はお墓に埋葬しない
具体的に説明します。
密葬は葬儀や告別式を行う
密葬は参列者が少ないだけで、基本的には一般葬と同じ流れで葬儀を執り行います。
ただし、葬儀や告別式に呼ぶ方が限られるため、実施に当たっては参列者の範囲を明確に決めておく必要があります。
密葬に呼ばない方は本葬で逝去された方とお別れしてもらうと決めて、本当に親しい方のみ声をかけましょう。
具体的な日時や場所を参列者のみに知らせ、他の方には知らせないようお願いすれば、思いがけない参列者が現れる心配もありません。
直葬は火葬のみ行う
直葬は火葬式とも呼ばれる、火葬のみ行うスタイルの葬儀です。
祭壇や葬儀会場は設けず、火葬場に集合して簡単にお別れを済ませます。
菩提寺に連絡して火葬前に読経を行う場合もありますが、省いてしまう方が多いです。
1時間ほど火葬場で待機した後、お骨を拾って納骨して終了です。
ゼロ葬はお墓に埋葬しない
ゼロ葬は直葬よりもさらに簡素な形式で、葬儀やお墓への埋葬等の供養を行いません。
遺骨は火葬場に引き取ってもらい、一部だけ残して手元供養とします。
ゼロ葬は、宗教学者の島田氏が『0葬-あっさり死ぬ』という著書で提唱した概念です。
ゼロ葬が想定しているのは、身寄りのいない方が亡くなった場合なので、日本ではまだ抵抗感を覚える方も多い形式です。
しかし、今後身寄りがないもしくは身寄りが少ない方が増えたり、葬儀費用を捻出できない家庭が増えたりすることで、ゼロ葬が一般的になる可能性があります。
ゼロ葬について、キリスト教葬儀社としての観点からまとめた記事があるので、こちらも参考にしてみてください。
密葬と家族葬の共通点
続いては密葬と家族葬がなぜ混同されやすいのか考えていきましょう。
密葬と家族葬の共通点は以下のとおりです。
・参列者が少ない
・流れ自体は一般葬と変わらない
・費用を抑えられる
共通点を掘り下げてみます。
参列者が少ない
家族葬と密葬は、参列者が少ない点では同じです。
一説によると、本葬を行わない密葬を「家族葬プラン」と呼んだ葬儀社があり、その言葉が全国的に広まって定着したといわれています。
参列者が限られていて気を遣い過ぎる心配がないため、ご遺族が逝去された方とのお別れに集中できるメリットがあります。
参列者をどこまで呼ぶか迷っている方は、次の記事も参考にしてみてください。
流れ自体は一般葬とわらない
密葬と家族葬の流れは、基本的には一般葬と同じです。
ただし、ご遺族の希望によっては、通夜や精進落としを省く場合があります。
ご遺族の負担を軽くしたい狙いがあるため、一般葬のように2日以上かけて行うスタイルを選択される方は少なめです。
ご遺族が抵抗感を覚えない範囲で簡略化し、逝去された方とのお別れに専念します。
以下の記事で家族葬の流れを具体的に説明しているので、併せてご覧ください。
費用を抑えられる
密葬と家族葬は規模が小さいため、費用が抑えられます。
参列者を限定したり通夜を省いたりすることで、平均相場が200万円といわれる葬儀費用が100万円以下になる場合があります。
身体的負担だけでなく経済的負担も抑えられるのが、密葬や家族葬のメリットの1つです。
ただし、密葬の場合は本葬の費用も含めると、一般葬よりも高額になってしまう可能性があるため要注意です。
一般葬と違う密葬や家族葬のマナー
密葬や家族葬を行う際に気をつけるべきご遺族のマナーを解説します。
・周囲の理解を得る
・訃報か葬儀の案内かわかるように伝える
・香典や供花を受け取らない
一般葬とは気をつけるべき点が異なるため、注意しましょう。
周囲の理解を得る
一般葬とは異なる葬儀形式で行う場合、周囲の理解を得る必要があります。
密葬や家族葬を選択することに対し、異議を唱える方がいるかもしれません。
親族のみ招いて家族葬を行ったことを葬儀後に伝えたら、葬儀に呼ばれなかったことにショックを受けて泣かれてしまったケースもあります。
特に家族葬のみ行う方は、関係者一人一人が納得できるよう配慮する必要があります。
訃報か葬儀の案内かわかるように伝える
密葬や家族葬で内密に葬儀を行う場合、訃報か葬儀の案内か関係者にわかるように伝える必要があります。
葬儀に出るべきか迷わないように伝えないと、招いたつもりがないのに葬儀の詳細情報を入手して家族葬に参加してしまう方がいるかもしれません。
参列者以外には後日訃報を知らせるのもいいですが、その場合は葬儀に参加できなかった方との間にしこりが残らないよう配慮しましょう。
家族葬や密葬を行う際に想定されるトラブルについて事前に知っておきたい方は、次のページも参考にしてみてください。
香典や供花を受け取らない
家族葬や密葬を選択するご遺族は、香典や供花を受け取らない方が多いです。
香典を受け取らない理由は、費用が一般葬と比べてかからないので香典で賄う必要がないこと、香典返しの手間が懸念されることが挙げられます。
供花を受け取らないのは、会場が小さめで祭壇脇に供花を飾るスペースを設けられない等の理由があります。
香典や供花を受け取らないと決めたら、葬儀前に参列者に周知すれば、トラブルに発展しにくくなるでしょう。
なお、香典や供花を受け取ってはいけないわけではないため、受け取った場合はきちんとお返しをします。
特にキリスト教式の香典返しについて悩む方が多くいらっしゃるため、別途記事を用意しました。
キリスト教式を選択される方は、ぜひ参考にしてみてください。
密葬と家族葬のよくある質問
密葬と家族葬のよくある質問をまとめました。
・密葬と火葬式は同じ?
・密葬や家族葬はどこまで呼ぶ?
・密葬や家族葬の通夜はどうすべき?
順番に回答します。
密葬と火葬式は同じ?
密葬と火葬式は別ものです。
密葬は家族葬のように近親者のみで行う葬儀形式で、参列者を限定した一般葬のようなイメージです。
一方、火葬式は直葬とも呼ばれる葬儀形式で、火葬のみの1時間程度で逝去された方とのお別れを済ませます。
どちらも参列者が限られている点は同じですが、葬儀の流れが違います。
密葬や家族葬はどこまで呼ぶ?
密葬や家族葬は、親族と親しかった友人のみ集めて行うのが一般的です。
遠くの親戚より近くの友人を優先的に集めたいと考える方もいます。
密葬や家族葬に招待する人の範囲は、ご遺族の希望で自由に決められるので、参列できなかった方の反感を買わないよう配慮しつつ決めましょう。
どのように決めていいか迷ってしまって決められない方は、次の記事をご覧ください。
密葬や家族葬の通夜はどうすべき?
密葬や家族葬の通夜は、省略される方が多いです。
省いても別れを惜しむには支障ないと判断する方が増えているからです。
もちろん通夜を行う場合もありますが、その場合は通夜を簡素化して行います。
昔のように、夜通し逝去された方の側にいる形式で行う方はほとんどいません。
密葬や家族葬の通夜について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
密葬と家族葬の違いを踏まえて後悔のない葬儀を
密葬と家族葬の違いから、よく間違われる直葬(火葬式)やゼロ葬の概念まで解説しました。
密葬は関係者が多い場合の家族葬に当たる部分と考えておけば理解しやすいでしょう。
当社では家族葬も、密葬+本葬を行うことも可能です。
キリスト教式の葬儀を行いたい方に向けて、オーダーメイドの葬儀をご提案しています。
逝去された方にぴったりな式を挙げたい方は、ぜひ一度ご相談ください。